バッテリーのメンテナンス
バッテリーは、現在の車において必要不可欠な存在。その重要度は、近年ますます高まりつつあります。しかし、バッテリーの必要性が高まる半面、そのメンテナンス方法や知識が十分周知されていないのが現状です。神有デンソーは、神戸市北区・三田地区の電装店・車両電装の専門家として、車載バッテリーのメンテナンス方法をお伝えしていきたいと思います。
バッテリーの寿命はメンテナンス次第
案外知られていないのですが、車載バッテリーはメンテナンス次第で寿命が大きく変化する機材です。丁寧なメンテナンスを続ければバッテリーの寿命は間違いなく延びます。車の故障原因の大半を占める、「バッテリー上がり」によるトラブルも、メンテナンスによって大幅に減らすこともできます。
MF(メンテナンスフリー)バッテリーでもメンテできる
最近の車には、標準でメンテナンスフリーのバッテリー(MFバッテリー)も搭載されることも多くなってきました。しかし、「メンテナンスフリー=メンテナンスできない」訳ではありません。MFバッテリーであっても、メンテナンスは可能です。そしてメンテナンスを行った方が、確実にバッテリーの寿命は延びます。バッテリーのメンテナンスを意識されるのであれば、10mmのプライヤーと、バッテリー液比重計・テスターといった機器の準備をおすすめします。
そもそもバッテリーとはどんなもの?
バッテリーとは簡単に言うと「電池」
バッテリーは簡単にいうと「電池」のことです。化学反応によって、電気を充電したり放電させたり(電力を発生させる)する装置のことを言います。車においてバッテリーは、ガソリンエンジンを作動させるための、点火プラグ動力になったり、工ンジンを起動する際の、クランク回転に必要なスターターモーターの動力源にもなります。機構は異なりますが、ディーゼルエンジンにも、バッテリーは不可欠です。
バッテリーはエンジン可動以外にも必要
バッテリーはエンジンなど、駆動系にのみ必要なわけではありません。灯火類(ライトやウィンカー)やワイパーブレードの駆動など、車を安全に走行させるために必要な保安部品にも必要です。最近の車はエアコンだけでなく、数多くの部品が電子制御されており、電力=バッテリーの消費量は増加傾向にあるといって良いでしょう。
バッテリーが充電される仕組み
バッテリーに電気が供給される仕組み
バッテリーに、電気が供給される仕組みは単純なもの。基本的にエンジンの回転運動を基軸に、オルタネーターという発電機を駆動させ、そこで発生した電気をバッテリーに充電します。ただオルタネーターは、バッテリーに共有する電気だけを発生しているわけではなく、車の走行に必要な電気を常に発電し続けています。バッテリーに充電される電機は、オルタネーターで発電された電気の一部だと考えてください。
オルタネーターで賄えない電力はバッテリーで補う
車に搭載されているオルタネーターは、搭載車の車格に合わせた容量の機器が選ばれます。したがって通常であれば、発電量に余裕が見られます。しかし、“夏の夜間の雨天時に、カーオーディオやカーナビを多用する”ようなシーンにおいては、オルタネーターの発電量だけでは、車の機器に十分な電力が供給されない可能性もあります。そんな時は、バッテリーにあらかじめ充電していた電気を放出して、電力の過不足分を補います。
バッテリーの自然放電について
これは車のバッテリーに限らないのですが、全ての電池は自然に放電するという宿命を負っています。この減少を、自然放電もしくは自己放電と言います。つまりまったく車を稼働させることがなくても、バッテリーは徐々に放電していくのです。またバッテリーは、古くなればなるほど、充電能力が低下します。そのため、古いバッテリーを搭載していると、始動時など大量の電気が必要となるシーンで、瞬時にバッテリー上がりを起こす可能性があります。そうならないためにも、日頃のバッテリーメンテナンスと定期交換は、不可欠だといえるでしょう。
バッテリーは車のどこにある?
バッテリーの搭載位置
以前は、エンジンルームの前方の左右どちらかの端寄りに配置されることが多かったバッテリーですが、最近ではさまざまな配置の車種が増えてきました。しかし、バッテリーは比較的大きな部品であり、四角い特徴的な形状をしているため、探せばすぐに見つかるはずです。